ホモロジーモデリング
Builcule には,動的計画法に基づくペアワイズ・ローカルアライメントを利用してホモロジーモデリングをおこなう機能を実装しています.
ここでは,モデリング対象の一次構造を「ターゲット」,三次構造の鋳型となるタンパク質は「テンプレート」と表現します.
テンプレートとターゲットとの間でペアワイズ・ローカルアライメントを作成し,テンプレートからアライメント領域のコピーを作成し,コピーに変異を導入してターゲットの分子モデルを作成します.
- 配列アライメントとして,古典的な 1 残基ごとのスコアと比較する方法以外に,連続する数残基のスコアを比較する方法を実装してみました
- モデリングでは,テンプレート側のギャップは無視します.ターゲット側のギャップは Ala または Gly となります
- モデルタンパク質の立体構造は,主鎖と変異していないアミノ酸についてはテンプレートの三次構造がそのまま残ります
目次(ページ内リンク)
ユニット 1 でテンプレートファイルを開く
アライメントウィンドウでの操作
ホモロジーモデル
ユニット 1 でテンプレートファイルを開く
あらかじめ,ユニット 0 は空にしておいてください.
強制的に空にするには,ユニットセレクタで 0 を選択し,垂直ツールバーの [ユニットをクリア] ボタンをクリックします.
ユニット 1 で,テンプレートにしたいタンパク質を開いてください.
画像はタンパク質を開いたところです.
アライメント
メニューバーの [実験(X)]-[ホモロジーモデリング] を実行すると,ウィンドウが開きます.
ここでは,「アライメントウィンドウ」と称することにします.
アライメントウィンドウ上では,アライメントの作成をおこないます.
アライメントウィンドウが表示されている間は,メインウィンドウでの操作はできません.
画像は,このセクション終了後のようすです.
(1) ターゲットのインポート
モデルを作成したい配列をターゲットと称することにします.
ターゲットは FASTA 形式で記述してください.
複数の配列を記述したマルチ FASTA 形式にも対応しています.
アライメントウィンドウのメニューバーから [ファイル(F)]-[FASTA 形式をインポート] としてインポートします.
(2) テンプレートとターゲットの選択
テンプレートに複数の分子が含まれる場合や,ターゲットに複数の配列が含まれる場合は,「ペプチドの選択」と記したコンボボックスで選択してください.
「FASTA ファイル」とラベルがついている側が,FASTA 形式から読み取ったペプチドの一覧です.
「ユニット 1」とラベルがついている側が,ユニット 1 で開いたテンプレートタンパク質です.
(3) ローカルアライメント条件の設定
[ギャップの設定] は,一般的な項目です.
アミノ酸置換行列は,PAM250 と BLOSUM62 から選択してください.
ギャップ開始ペナルティとギャップ伸長ペナルティも設定できます.数値が大きいほど,ギャップが入りにくくなります.
[ウィンドウの設定] は独自に開発した設定項目です.
ここでのウィンドウは部分ペプチドの長さのことです.
例えば,3 に設定すると 3 アミノ酸を単位として, 1 アミノ酸ずつ移動しながらスコアを計算します.
スコアの計算法はウィンドウ内の対応するアミノ酸スコアの単純合計です.
通常の配列アライメントをおこなう場合は ウィンドウを 1 に設定してください.
ウィンドウを 2 以上に設定するということは,スコアの移動平均を計算することを意味します.
部分ペプチド全体としての類似性が検知されるようで,アライメントされる領域が長くなる場合があります.
(4) ローカルアライメントの作成
アライメントウィンドウのメニューバーから [計算(C)]-[アライメント] とすると,アライメントを作成します.
スコアの高い方から 5 個のアライメントが表示されます.
上部に [アライメントの選択] というラジオボタンを儲けています.
デフォルトでは,スコアが最大であるアライメントがチェックされています.
必要に応じ,ホモロジーモデリングに利用したいアライメントを選択してください.
スコア行列の視覚化
アライメントウィンドウのメニューバーで [表示(_V)]-[スコア] とすると,画像に例示するウィンドウが表示されます.
トレースバック用のスコア行列をプロットしたものです.
赤い方が高スコア,青い方が低スコアです.明るい色に沿ってアライメントされるということです.
ホモロジーモデル
モデルの作成
アライメントウィンドウのメニューバーから [計算(C)]-[ホモロジーモデリング] とすると,図に示すウィンドウが現れます.
このウィンドウは,テンプレートと,ターゲットから構築されたモデルを重ね書きしているウィンドウです.
どの部分がモデリングされたか立体構造で確認できるように作成しました.
青色がテンプレート,赤色がモデルです.
これと同時に,ホモロジーモデルがユニット 0 に作成されています.
モデル
画像はユニット 0 に作成されたモデルです.
ユニット 0 のアミノ酸エディタでは,テンプレートと一致しないアミノ酸が反転表示しています.
[表示(_V)]-[選択したアミノ酸を棒球で] あるいは [表示(_V)]-[選択したアミノ酸を空間充填で] とすると,どのアミノ酸が変異したかをモデル上で示せます.
一方,ユニット 1 のアミノ酸エディタでは,モデリングに利用された領域(アライメントされた領域)のアミノ酸が反転表示しています.