近傍の検知

Builcule での「近傍の原子」検知機能を紹介します.
これには,3 タイプあります.(1) ピックされた原子近傍の原子,(2) 選択された分子近傍の原子 (3) 選択されたアミノ酸近傍の原子 です.
検知を実行すると表示様式が変わります.新たに検知された原子は棒球様式の球で表示され,残りの部分は針金様式で表示されます.
検知された原子がペプチドのアミノ酸残基である場合,そのアミノ酸残基がアミノ酸エディタで反転表示されます.

この機能の応用例として,グリセルアルデヒド 3-リン酸の活性中心と,トリプシン-ビクニン複合体の反応部位を検知してみます.


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操作法

(1) 近傍を検知したい原子 / 分子 / アミノ酸を選択

近傍を検知したい原子 / 分子 / アミノ酸の選択例
図 1 近傍を検知したい原子 / 分子 / アミノ酸の選択例

図 1 は,メタンと QWERTY ペプチドを作成し,メタンの炭素原子をピック(操作上はメタンの炭素原子をクリック)したところです.
炭素原子が,ピックされたことを示す赤紫色に変化しています.
この場合は,メタンの炭素原子の近傍原子が検知されることになります.

原子を選択するのではなく,分子エディタで分子を,アミノ酸エディタでペプチド中のアミノ酸残基を選択することも可能です.

(2) 原子間の距離を設定

(1) 近傍を検知したい原子 / 分子 / アミノ酸を選択

原子間の距離を設定
図 2 原子間の距離の設定例

メニューバーで,

  • [選択(S)]-[ピックした原子の近傍原子を検知]
  • [選択(S)]-[選択した分子の近傍原子を検知]
  • [選択(S)]-[選択したアミノ酸の近傍原子を検知]

と操作すると,距離の入力を求めるダイアログボックスが表示されます.
単位は,Å です.
入力される距離は,原子の中心間の距離とします.

図 2 では,10 と入力しています.

(3) 検知後のようす

(1) 近傍を検知したい原子 / 分子 / アミノ酸を選択

検知後のようす
図 3 検知後のようす

図 3 に示すように,検知を実行すると表示様式が変わります.検知された元気は棒球様式の球で表示され,残りの部分は針金様式で表示されます.
検知された原子がペプチドのアミノ酸残基である場合,そのアミノ酸残基がアミノ酸エディタで反転表示されます.

この場合,メタンの炭素原子から 10Å 以内にある原子が球で表示されています.
アミノ酸エディタ上では,4 個のアミノ酸が反転表示しています.


応用例

この機能を使うと,分子やアミノ酸の接触領域を検知できます.

グリセルアルデヒド 3-リン酸の活性中心

グリセルアルデヒド 3-リン酸の活性中心
図 4 グリセルアルデヒド 3-リン酸の活性中心

図 4 は,グリセルアルデヒド 3-リン酸の活性中心を検知したようすです.
分子エディタでグリセルアルデヒド 3-リン酸のグリセルアルデヒド 3-リン酸とNAD+ を選択しておいて,[選択した分子の近傍原子を検知] を実行しました.
検知された原子が球で,他は針金で表示されています.
活性中心を構築するアミノ酸を検知できました.

トリプシン-ビクニン(タンパク性トリプシン阻害剤)複合体の反応部位

トリプシン-ビクニンの反応部位
図 5 トリプシン-ビクニンの反応部位

図 5 は,トリプシン-ビクニンの反応部位を検知したようすです.
あらかじめアミノ酸エディタでビクニンの Lys15 を選択しておいて,[選択したアミノ酸の近傍原子を検知] を実行しました.
検知したあとで 2 個のタンパク質を引き離しました.
検知された原子が球で,他は針金で表示されています.
トリプシンとビクニンの反応部位を構成するアミノ酸残基が検知できました.